終幕…そして、合戦は再び始まる。

神奈川の決戦から2週間後、今回の合戦に関しての緊急特番が組まれ、放送された。そこでは、阿久津が今まで起こした事件等も取り上げられ、裁判での有罪も確定的
だろう…と言う流れだった。

「ではでは、そろそろ本題に移りましょう。今回のこの番組は、今までの合戦の名シーンを集めた特別番組となっております!」

司会である女性アナウンサーはノリノリである。

「それでは、ゲストの皆様を紹介する前に…彼ら及び彼女たちがどうして合戦に参加した決闘者の経歴などを簡単にまとめたVTRがありますので、それを見ながら…
いってみましょう!」

北海道代表、美奈月綾。北海道苫小牧出身。

その昔にクレー射撃の選手に選ばれる寸前までになったが、スポーツ競技大会の開催中止とともにお流れに。それ以前からのスポーツに関する不祥事が増えたのをきっ
かけに…スポーツの世界からは足を洗う。そして、夕張市の経済を再生させた萌え経済活性化計画に心を打たれて、賛成派に回る。

もう一人の北海道代表、神威鳴見。北海道札幌市出身。実際は岩手で拳術道場を営んでいた祖父、そして姉たちの影響で岩手へ。岩手の決闘者になろうとしたが、北海
道側の要請で北海道の反対派に。

青森代表ソーラー=バインド。神奈川県相模原市出身。実際は、レイブステージの獣人計画の犠牲者で、背中には大きな羽、足も実は鳥の足になっているという噂が在
ります。現在は元に戻す方法が見つかりそうなので、治療中との事です。

新潟代表ヘラクレス…じゃなかった、大張新潟県知事。新潟県新潟市出身。知事と言う職につきながら、巨大ロボットであるヘラクレスのパイロットとして合戦に参加。
現在はヘラクレスの新型開発及び災害復興の役に立つ為に各地を飛び回ってます。

「何県か飛ばして、次は宮城に行っちゃいますね。たいした活躍してないし()

VTRは宮城に進んでしまっている。どうやら、決闘者のプロフィール読み上げの際に今までの活躍シーンを流している…という進行で進んでいる。

宮城県代表、ジャンクブレイカー。実は月原総裁の右腕で、何故か反対派の宮城にいたわけですが…出身は意外にも東京都足立区みたいです。その正体は格闘家のヴァ
ルディムでしたが、それが判明したのはかなり後の事だそうです。今は、ヴァルディムの名前で格闘技大会でも活躍しています…って、TVRが合戦の物とは違ってま
すよ!

突如としてCMが挿入された。

「私達の新曲、聞いてください!」

どこかで聞いた事ある声と曲である。

「新曲…買ってくれないと、怒っちゃうんだからね!」

何と、ゲストで待機していた茶菓月とあかりが突如として吹いた。その人物は何と…。

「ジェノヴァ=飯島と厳島斎木の新曲…ようやく出るよ!」

意外なことにジェノヴァと厳島だった。どうやら例のアイドルグループが本格デビューするらしい。しかも、プロデュースは瀬戸飛天ではなくて元々のネットアイドル
としての芸名である飛天背斗になっている。

突然の画像のミスに関しては、ヴァルディムの指示と言う事が発覚したので、こちらのミスではないようです。よかったですね。

「マイク入ってるよ!」

スタッフが紙で指示を出す。

次はちょっと特殊な人たちを紹介します。シヅキ=嶺華=ウィンディーネとヘスティアです。元々は群馬と栃木の連合軍に在籍していたんですが…実はことごとく合戦
を妨害していた組織のリーダーと実行役であることが判明しました。しかし、その正体は…神聖東京投資家に力を貸した同名の英雄だったのです。

そんな訳で何時までも待たせるわけには行かないので…ゲストをここで一気に放出しちゃいます。

「大阪代表の茶菓月雅さん、埼玉代表の翼島氷雨さん、東京代表の日野沢あかりさん、東京代表及びオブザーバーも担当した秋葉真さんに…先ほどのCMでもおなじみ
のアイドルグループ『フォックス&チェス』のメンバーである、千葉代表のジェノヴァ=飯島さんに広島代表の厳島斎木さん、北海道代表の美奈月綾さん、最後は鹿児
島代表の島津香奈美さんです」

それぞれのメンバーが拍手で迎えられる。そこまでに至るまでが大変な道のりで、瀬戸飛天自身が合戦は自由政治党の政治の道具ではない…と各地でPRし、それを聞
いた人たちが合戦に参加した決闘者は悪くない、悪いのはそれを政治の道具にしようとした人たちだ…という色々と話しきれないような事があっり、現在に至っている。

「それでは、合戦の最終戦となった日野沢あかり対翼島氷雨の対決を早速見てみましょうか!」

そして、VTRが流れた。流れているのは最後の一撃をお互いに決めるシーンからだ。

「かなり割愛してますねぇ…」

と秋葉。時間の都合ですので、とアナウンサー。

氷雨とあかりはボロボロだった。しかも空中で…。それが意味するのは、この一撃を決められた方が…と言う事である。それを決めたのは…。

「この最後の一撃、使うしか!」

あかりは、今まで撃たなかったダブルバレットEXシュートを放つ。

「やっぱり、限界か…」

フルパワーを出せなかった所を氷雨に突かれた。氷雨は接近した所をブレードサテライトで攻撃を仕掛け、更にはオーバーブレイカーのコンボを叩きつけた。その衝撃
で、あかりのソーラーバレットとムーンバレットは砕け散った…。

「私が…初めて…?」

あかりは空中から落ちていく際にそんな事を考えた。

「あかりさん。あなたは…まだこの世界には必要な人です。だから、まだ負けたと認めないで下さい」

氷雨があかりを抱きかかえて、ゆっくり地面に降りる。

そして、全ては終わったのだ。

「番組も最後になりましたが、最後に翼島さんに聞きたいと思います。新体制に移行されても合戦に参加する意思はありますか?」

アナウンサーの問い掛けに彼女は一言…。

「また、出来たらやって見たいです。他の挑戦者とも戦ってみたいし!」

        萌えあがる街、完。

注記:今回の記録は、一部を編集及び修正をして…簡易ダイジェストとしてまとめられた物である事を、ここに付け加えておく。