電攻仮面ライトニングマン

 

『彼は、地球を救う 為に宇宙からやってきた伝説のヒーローである―』

ネット上ではあまりにも有名なナレーションの一部―今から45年前、 ある特撮番組が大ブームとなっていた。その名は…。

【電攻(でんこう)仮面ライトニングマン】

 当時の少年たちに とっては、実在のスポーツ選手等よりもヒーローと言えばライトニングマンを挙げる割合が多かったのである。

 

 電攻仮面ライトニ ングマンとは、埼玉県内で起こった謎の怪人による事件が発生、それらに対抗出来る手段を持たなかった地球人を見て、自分の力ならば…と宇宙からやってきた ヒーローである。身長は170センチ台と地球人と同じ位なのだが、彼の能力は地球で存在するどの兵器での倒す事の出来なかった怪人軍団をあっさりと撃破出 来る程に想像を絶する物だった。

 主な必殺技は 100万ボルト以上の電撃を怪人に叩きつけるライトニングパンチ、超高速のジャンプと急降下キックで相手を貫くハイパーライトニングキック等…。

 普段は県内の喫茶 店で本郷という仮の姿としてバイトをしており、怪人に関係する事件が起こるとライトニングマンに変身して現れた怪人と戦うと言う基本的な流れの中で子供た ちにも分かりやすいドラマ展開、題材等が広く受け入れられ、同時間帯にやっていたドラマ番組よりも視聴率は高かったらしい。

 

 そのライトニング マンを語る上では、最終回は外せない存在だろう。最終回直前で悪の秘密結社を壊滅させたライトニングマン、彼の目の前に予告もなく現れたのは、異星人の集 団だったのである。

 ブラックホールの 中から現れたという異星人の集団。彼らの放った戦闘員クラスのザコにも苦戦するライトニングマン。遂には親衛隊長らしき怪人との戦いでライトニングマンは 力尽きてしまった。

「ライトニングマ ン…遅かったか」

 親衛隊長が健在の 中で現れたのは、ライトニングマンとデザインコンセプトが似ているヒーローだった。彼は、高速とも言えるような動きで親衛隊長を軽々と撃破し、ライトニン グマンの元へと駆け寄る。

「私は…この力を回 復させる為にも、しばらく眠りにつかなくてはならない―」

 ライトニングマン からのメッセージを受け取った彼は新たにライトニングマンを名乗る事になった。後の、ライトニングマンシューティングスターである。

 

 そして、翌週から は電攻仮面ライトニングマンSSとしてスタートし、昭和を代表するヒーローとして定着したのである。